1000系(1501) 準急 M1000H
京阪本線 大和田 2006年3月25日撮影
 戦前の流線型ブームに乗って登場した半鋼製1000形グループの機器を流用し、車体を新製した700系が1968年(昭和43年)〜1971年(昭和46年)にかけて製造されました。
 700系は走り装置が古くて昇圧には適さないため廃車とし、1977年(昭和52年)〜1978年(昭和53年)にこの車体を流用して冷房化、走り装置を新製したものが1000系です。流線型以前にも1000形があったので、1000系列を名乗る車両はこれで3代目に当たります。
 つり掛式700系では5M2T編成でしたが、1000系では5000系と同じ走り装置を新製し、他の通勤車と同じ4M3Tになりました。昇圧は単車方式にしたため、M車が分散配置されています。なお、700系は44両ありましたが、旧600系に編成されていた 781・ 799 は、1978年(昭和53年)に 690・ 691 と改番されて600系に編入され、昇圧時の1981年(昭和58年)12月に廃車されたので、1000系の車体としては7連×6本分となっています。
 車体は700系の構体を利用しているため、側板が直線で窓が2連窓になっているのが特徴です。前照灯ケースはそのままで、中にシールドビームがとりつけられ、ホロは撤去、貫通扉下部に行先表示装置が設置されましたが、旧形の標識灯はそのままにされています。冷房化に伴い先頭車のパンタは連結面側に移設され、2200系と同様の分散形クーラーが搭載されました。
 走り装置は全面的に新製され、5000系3次車と同様の高速対応形の性能をもっています。制御装置は単車昇圧方式にしたため4M1Cであり、主電動機は4個永久直列接続で直列段の段数を増やし、直列最終段から弱め界磁制御に入る独特のものになりました。台車はM車が2200系以来のエコノミカル式、T車が2000系以来のFS−337系列にあたる側梁緩衝ゴム式です。
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