5125
5000形(5125) 大牟田線 西鉄二日市

 5000形は、600700形の後を受けた一般用車両として、1975年(昭和50年)〜1988年(昭和63年)までの13年の長期に渡って130両も制作された西鉄の現在の主力車です。
 基本的な性能・仕様は700形とほぼ同一ですが、車体デザインは一新され、正面は運転士の視界向上の為運転台側のみに曲面ガラスを使用した左右非対称形態となり、側面は両開き3扉で、扉間窓は3連ユニット1組から2連ユニット窓2組となっています。
 車内はロングシートで、先頭車の運転台部分は客室内に飛び出しているなど、正面デザインと併せてやや実用本位的な構造になっています。ただ、運転台はマスコンを横軸式(前後に動かすタイプ)にしたデスクタイプに変更されています。
 勿論、当初から冷房車で台車も一般形では初めて空気バネを採用しています。
 塗色はそれまでちょっと例をみないアイスグリーンに赤帯といういでたちで登場し、その後他の一般用形列もこの塗色に変更されていきました。
 車両形式は、モ5000、ク5000、サ5000の3形式しかありませんが、編成毎に編成位置を表わす為に付番は以下の通りになっています。いずれも下2ケタは編成番号となります。
 ク5000 大牟田側制御車 Tc
 モ5100 大牟田側電動制御車 Mc2
 モ5200 中間電動車 M2
 モ5300 中間電動車 M1
 サ5400 付随車 T
 ク5500 福岡側制御車 Tc
 5000形も13年の長期に渡って増備が続けられた為、年度毎に小変更が行なわれていますが、主なものでは
 5520F〜 台車をKW-9A KW-10Aに変更
 5522F〜 補助電源装置をSIVに(3連車は90kVA 4連車は110kVA)
 5523F〜 M1車のパンタは2個装備に(SIVに対応する為)
5533F〜5539F 台車を軽量タイプKW-60 KW-61に変更
 (これに先立ち5531でKW-61を試験的に採用)
5540F  台車はKW-9 KW-10を採用
 などがあります。
 5000形の増備は1988年(昭和63年)に一旦打ち切られましたが、輸送力増強の為1990年(平成2年)からサ5000形が制作され、これを3連車に組み込み4連化されたものがあります。なお3連車の補助電源装置に使用しているSIVの容量では4連分をカバーできない為、サ5000形にはMGを搭載しています。
 5000形は現在136両と大牟田線所属車両のほぼ半数を占め、普通から特急まで幅広く使用されています。
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