781系 1033M 特急「すずらん」3号
室蘭本線 青葉 2007年9月2日撮影 |
1.登場背景
1979年(昭和54年)北海道の厳冬を凌ぎきれる特急列車として試作車6両編成1本登場しました。 形式はクモハ781,モハ781,クハ780,サハ780の4形式が存在しています。 2.車体構造 先頭車の前照灯は豪雪時の視界確保のために4灯に、運転台窓下は着雪防止のためスラントノーズと呼ばれる傾斜式になっています。各車の車体側面幕板部に新鮮気雪切り装置用の外気取り入れ口が2カ所設けられてます。 3.室内設備 座席は4列でシートピッチ910mmの簡易リクライニングシートとなってます。 4.機器類 基本的には711系の実績を生かし耐寒耐雪構造となり、雪切り室や床下機器にヒーターを装備しています。M車とT車でユニットを組みM車の機器の一部をT車に搭載しています。クモハ781,モハ781には主制御器、MG、CPなどの低圧機器を、クハ780,サハ780にはパンタグラフ、主変圧器、主整流器などの高圧機器を搭載しています。 制御方式は711系をベースにサイリスタによる連続位相制御で発電ブレーキ付きとなり、クモハ781,モハ781の屋根上には発電ブレーキの抵抗器を載せています。主電動機はMT54E(150kW)、台車はDT38A、TR208A、パンタグラフは下枠交差式のPS102Bを採用するなど、711系の改良品を使用しています。 5.主な履歴 1979年(昭和54年)3月から特急「いしかり」として運用開始しました。 1980年(昭和55年)6月から量産車が製造されました。 1980年(昭和55年)10月1日の室蘭〜白石間電化に伴うダイヤ改正より、特急「いしかり」の代わりに特急「ライラック」が運転され、当形式が充当されました。 1985年(昭和60年)には運転台屋根上にスタピライザーを取り付け運転台前面ガラスへの着雪防止を図っています。 1986年(昭和61年)11月のダイヤ改正で増発のために短編成化(6両→4両編成)が行われ、一部の中間車サハ780がクハ780、モハ781がクモハ781に各4両改造され、100番代となりました。これにより4両編成12本体制となりました。また、多客時に4+4両編成で運転できるように先頭車の連結器を自動密着式から密着式に交換してます。 1991年(平成3年)には札幌、千歳空港の乗客増加が著しくなったため定時制確保の意味からクハ780とサハ781に出入り口を増設し、あわせてデッキ寄りの座席を一人掛けとし混雑時の立ち席スペースを確保しています。また、塗色も「スーパーとかち」に準じた色になっています。 1992年(平成4年)7月の新千歳空港開業に伴うダイヤ改正から特急「ライラック」「すずらん」と快速「エアポート」に運用されました。 1993年(平成5年)にはモハ781にも出入り口が増設されました。 2000年(平成12年)からシートピッチを1,050mmとしたuシートが設けられ、窓ガラス破損防止のためポリカーポネードをかぶせました。 2002年(平成14年)3月ダイヤ改正で「エアポート」運用から離脱しました。 2003年(平成15年)に既存の4両編成×2本を6両編成×1本に組み替え、「ドラえもん海底列車」として津軽海峡線で運用開始されました。 2004年(平成16年)からパンタグラフをシングルアーム式に交換しました。 |
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