731系
731系(G-118) 1764M 普通列車
千歳線 長都 2007年8月31日撮影

1.登場背景
 1996年(平成8年)に711系の後継車として登場した車両です。
 721系並の性能を前提とした開発コンセプトは「快適な室内で乗り降りしやすく移動制約者の方でも利用しやすい車両。」、「ブレーキ力を電力に回生する省エネ電車とした環境に優しい車両。」、「冬季でも安定した性能を確保すること。」、「数多くの列車本数を増やすため気動車を繋いでも走らせることが出来ること。」としています。

2.車体構造
 車体は20m軽量ステンレス製で、半自動の片開き式の扉が片側に3カ所設けてあります。先頭運転台は踏切事故等の事故の際、運転士を保護するために衝撃吸収構造をした高運転台となりました。正面、側面窓ともにポリカーボネート製となってます。

3.車内設備
 客室内は端境期の温度調整をターゲットとした総合的な空調制御を行っています。客室仕切をなくすためエアカーテン及び、出入り口用赤外線暖房・温風暖房器を採用し扉開閉時に暖気、寒気の進入を制御するシステムを採用しております。さらに、室内温度を均一化する温風暖房や、足下をより暖かくする固定赤外線暖房などによる空調改善を行っております。
 シートはスタンションポストで仕切られた3−4−3−・3−5−3のロングシートで45.4cm幅/人のバケット型シートでゆったりと定員着席する配慮により室内の快適性を図っております。
 トイレはクハ731形100番台に設置されてます。

4.機器類
 JR北海道では既に省エネ、省力、環境対策としてメーカーと共同開発でIGBTを使用した地上設備への影響を極力抑えた交流回生ブレーキ付きコンバーター・インバータシステムを開発してきました。これを当車両に使用することによって20%の省エネ、回生優先編成電空協調ブレーキによるブレーキ抵抗器の廃止、制輪子の摩耗軽減、高調波ガイドラインのクリアや力率1制御、力行、回生ブレーキピークカット制御による地上設備への影響を制御、騒音を低減する力率1制御による主平滑リアクトル廃止、冷却の水使用による低環境影響を図っています。ポイント不転換対策として台車上部の台枠フラット化、スノープラウのフラップ化、スノープラウ機能を持たせたスカートになっています。また、冬季の運転操縦の確保、130km/h運転への速度向上、夏冬同一ダイヤ、タイヤフラットの抑止を確保するため、前方視界を向上する4灯式前照灯と高浸透度HID及び、耐雪・高速用ワイパーの搭載、マルチモード制御、減速度制御付きブレーキシステムと高粘着制輪子を装備しています。
 パンタグラフは当時は下枠交差形パンタグラフでしたが、シングルアーム式に交換されてます。

5.主な履歴
 1997年(平成9年)3月のダイヤ改正より731系(電車)と201系(気動車)の総括運転を行っています。そのため731系にも駅での分割時間を短縮するため、自動幌、EC・DC総括制御装置の搭載を行っております。
 1998年(平成10年)登場の2次車はクハ731の前面車掌側裾部のジャンパ線受けが無くなっております。
 2006年(平成18年)に製造された編成は車いす対応の大型トイレが設置され、パンタグラフは登場時よりシングルアームとなってます。

6.編成
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クハ731-100+モハ731-100+クハ731-200

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