21000系(21105) 「アーバンライナーPLUS」 61レ
大阪線 布施 2006年4月9日撮影
 1988年(1988年)に登場した特急線用電車です。
 今までの近鉄特急のイメージを一新するデザインとなり、アーバンライナーの愛称が付けられました。
 先頭形状は非貫通の流線型となり、前面窓は曲面ガラス4枚を配置し、窓内上部に角形の前照灯を設けてます。
 尾灯・標識灯はLEDが採用されました。
 車体は従来通り鋼製車体となり断面は卵形で、側面は外付け式の連続タイプの窓となってます。
 乗降扉は編成で片側7カ所で各車両1カ所ですが、モ21500形のみ2カ所となってます。
 外観塗装はクリスタルホワイトをベースにオレンジの帯を多数巻く斬新な塗装となってます。
 1988年(昭和63年)にグッドデザイン賞、1989年(平成元年)には第32回ブルーリボン賞を受賞してます。
 登場時の編成は6両編成で下記の通りです。
 ←難波
 モ21100形(Mc)−モ21200形(M)−モ21300形(M)−モ21400形(M)−モ21500形(Ms)−モ21600形(Msc)
 1次車3編成までは、閑散期には4両編成として運転できるようモ21300形(M)−モ21400形(M)を編成から抜くことが出来ます。
 2次車以降は4両運転する必要性が無くなったため、モ21300形(M)とモ21400形(M)の運転台を無くしたモ21304形とモ21403形が登場しました。
 1次車3編成もモ21300形(M)とモ21400形(M)を抜き、モ21304形−モ21403形(番号はモ21300形(M)とモ21400形(M)の時と同じ)を新造して組み込みました。
 最終的には6両編成11本と増結ユニットモ21700形−モ21800形が3本で72両体制となりました。
 モ21500形(Ms)とモ21600形(Msc)はデラックスカーとし、他の車両はレギュラーカーとなってます。
 全車電動車となり、制御装置は三菱電機製の抵抗制御で、制御装置1台当たり125kWの電動機を8個制御してます。
 制動装置はHSC-Dで抑側・発電制動付きとなってます。
 近鉄特急車としては初めて応荷重装置が取り付けられ、常用自動ブレーキは廃止されました。
 パンタグラフは下枠交差形が採用され、モ21100形(Mc)とモ21300形(M)とモ21500形(Ms)にそれぞれ2基ずつ装備されてます。
 台車は近畿車輛製シュレーリン式台車で、曲線通過速度を向上させるため、軸距離を2,100mm(従来は2,200mm)に短縮されてます。
 客室はダーク調の内装とし、デッキとの仕切はグレーをベースに模様がちりばめてあります。
 デラックスカーにはカーペットが敷かれてます。
 デラックスカーの座席は海側が一人掛け、山側が二人掛けのリクライニングシートとなってます。
 ひじ掛けにはヘッドホン用のミニジャックと操作盤が設けられ、音楽を聴くことが出来ました。
 シートピッチはレギュラー車同様に1,050mmと広く各席に足置き場が設けられてます。
 空調装置はヒートポンプ式のエアコンを採用し、床下に設けられた排気線で空気の流れを作ることで温度管理されてます。
 トイレはモ21500形、モ21300形、モ21500形に設けられ、洗面所はお湯が出る水栓が設けられてます。
 2003年(平成15年)から車体更新と車内更新を実施しアーバンライナーPLUSとして生まれ変わりました。
 座席は簡易型リクライニングシートから「ゆりかご形シート」へ交換され、背もたれを倒すと角度に応じて腰部が沈んで座席が傾くような状態となります。
 デラックスカーはリクライニング機構を電動にし、読書灯が背もたれに取り付けられてます。
 レギュラーカーのリクライニング機構は手動となってます。
 仕切部には液晶モニターが設置されてます。
 車内販売は廃止されたため、準備室は撤去されましたが、飲料の自動販売機が設置されました。
 全席禁煙となりましたが、空調装置が備え付けられた喫煙コーナーが2両に2カ所設置されました。
 トイレは洋式と男子小用の組み合わせに変更され、モ21304形には女性専用トイレが設置されました。
 モ21200形には車椅子用トイレが設置されました。
 モ21100形とモ21304形に母線引き通し線を設け、パンタグラフを1台としました。
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